全世界的に地域や人種を問わず、一般に女性のほうが男性よりも平均寿命(出生時における平均余命)は長い。同じ人間であっても、男性と女性を「違う生き物」として考える人も中にはいて、それは性格や考え方、本能、体機能など、男性と女性で違う点が大きいからだ。そのことを揶揄して言っているだけに過ぎないが、言い得て妙とはこのことで、平均寿命が何歳も違うとなると少し考えてしまうのである。
男性が養い、女性が子供を育てるという文化は世界中でみられるとはいえ、それだけで寿命差があるなら男女平等社会の到来で差は埋まるはずで、決してそうではないので不思議だ。女性には50歳前後で閉経という大きな体の変化がある。そして種の保存という生命活動の観点からすると、閉経というのは子供を産む機能の停止に等しく、閉経後に女性は約40年は生きることになる。
男性はこういった変化がなく、このことが男性と女性に大きな違いを生むのかもしれない。子育てという人生における大きな仕事を終えた女性は、残りの人生を長く生きるために変わっていく術を持っているのである。