天気雨の仕組み

Vol. 284
 天気雨の仕組み

晴れているにもかかわらず雨が降ってくることを天気雨という。さすがに豪雨になることはないが、晴れているのに雨が降るという奇妙な現象から、狐の嫁入りとして全国的に呼ばれている。

いくら晴れているからといっても、雨が降る以上は雨を降らせる雲が存在していたことになる。そのため、天気雨が周りを見渡しても雲ひとつない快晴に起こることはまずない。しかし天気雨の場合には、近くにそれらしい低い雲が存在していなくても降ることから、不思議に思ってしまうのだ。

雨を降らせる雲は、曇りの時のような空を薄暗くさせるほどの厚い雲であるとは限らない。少量の雨を降らせてすぐに消えてしまう雲なら、雨を感じて見上げたときに消えかかっている可能性もある。また、雨粒が小さいために軽く、風の影響から雲の真下で降っているとは限らないため、どの雲が雨を降らせたか特定することは困難である。

天気雨イコール太陽が出ているときの雨なのだから、うまくすると虹が見られるかもしれない。天気雨を感じたら太陽と反対側を見てみるのも良いだろう。