塩やコーヒー(カフェイン)の致死量はどれくらい?

Vol. 289
 塩やコーヒー(カフェイン)の致死量はどれくらい?

少し物騒な話だが、どんな食品も食べすぎると害になることを、人間は経験則として知っている。しかし、ただ害になるだけではなく、死に至るほどの量があると考えたことはあまりないはずだ。

塩の場合、推定致死量は1kgあたり0.5g〜5gとなり、これは60kgの体重で30gから300gに相当する。随分と幅が広いのは、実際に人間で試すわけにはいかず、ラット等を用いた結果から推定される値であるためだ。

とはいえ塩の場合には、明らかに体調に変化が出る。塩分の取り過ぎは体が体液濃度のコントロールをするため、喉が渇いて仕方がない。水で薄めることで塩分を摂りすぎないようにできているのはありがたい限りである。

では、コーヒーの場合はどうかというと、コーヒーに含まれるカフェインが体に良くないのは誰でも知っている。コーヒーの半数致死量(摂取すると半数が死に至る量)は、1kgあたり0.2gとされていて、60kgの体重なら12gだ。コーヒー1杯に含まれるカフェインの量は0.1g未満程度なので、短時間に100杯以上飲み続けてようやく半数が死に至るといった具合である。