Vol. 292
年賀状の起源、年賀状はいつから出すようになったの?
年賀状は、古来からある習慣ではなく、ハガキが普及した明治時代に入ってからである。以前は新年の挨拶を訪問して行っていたものの、遠隔地の場合には自ら出向くわけにもいかず、書状で行っていたといわれている。しかし、郵便事業が確立されていない当時において、遠隔地へ挨拶状を送ること自体が庶民にはできない。
明治に入ると、ハガキの簡便さから年賀ハガキが爆発的に利用されるようになっていくが、それにより逆に郵便局の業務が追いつかなくなる。そのため、年賀状が特別なものとして扱われるように制度が作られ、現在ではアルバイト等の人海戦術によって年末に大量のハガキを仕分け、元旦に配達するようになっていくのである。