なぜ?奈良公園にシカがいる理由

Vol. 312
 なぜ?奈良公園にシカがいる理由

奈良公園に鹿が生息し、保護されてきた経緯はとても古い。奈良時代に鹿島神宮(茨城県)の主神タケミカヅチが、平城京の春日大社を造る際、鹿に乗ってきたという話にルーツがあって、タケミカヅチを春日大社に移したのは中臣氏(後の藤原氏)である。

その後、神格化された鹿は保護され、鹿を傷つけたものは厳罰に処されることになる。保護された鹿はどんどんと増え続けるが、時代は過ぎ去り戦後の食糧難から食物としてのターゲットになったことで激減する。そこでまた保護する運動が始められ、ようやく数が増えて現在のようになったというわけだ。