星の中にはキラキラとまたたいているものもあって、しかしそれは星自体が、目にはっきりと見えるほど光を明滅させているのではない。星からの光は、宇宙を通って地球の大気を通過し、人間の目まで届く間、多くの物質や大気条件によって変化している。
単純に考えてみよう。外から帰るとうがいをするのは、空気中に塵やホコリなどが含まれているのを知っているからだ。また、外に出て今日は風がないと思っても、空を見上げると雲は動いているのを知っている。
このように、地球の大気は目に見えない無数の不純物を含んでおり、そして常に大気はうごめいている。空気というのは温度によって体積が変わるので、気温差でも空気の流れは当然起きる。つまり、空気が止まることなど無いといって良い。
星からの光はこうした大気中を通ってくるので、どうしても屈折してキラキラと揺れているように感じてしまう。不純物を取り除き、空気の動きを止めると星はもっとはっきりと見えるはずだが、現実的に考えてそれは不可能なので、例えば雨上がりのように、大気中の「ゴミ」が雨と一緒に地上に落ちた後は、星がきれいに見えることがあるのだ。