古代文明が栄えたインドにおいては、その時代から既にスパイスが使われていたとされているように、スパイスはアジアの産出が多い。ヨーロッパの人々は、スパイスを使うことで肉や魚の保存期間を延ばすことが可能になると考え、なおかつスパイスには薬効的な効果も認められるため、スパイスの需要が増えていった。
現在のように飛行機がない時代、ヨーロッパの貿易の主流は航海で、アジアを含めオセアニアなど多くの国は、次々と文明の発達したヨーロッパの国々の植民地になった。それは同時に統治した国がスパイスの産出地を独占すること、また統治と貿易によって国の繁栄にも繋がり、ヨーロッパの各国はアジア諸国で覇権を争うことになったのである。