キシリトールガムの効果

Vol. 347
 キシリトールガムの効果

キシリトールは多くの食品に含まれており、知らないだけで日常的に摂取している甘味料である。

キシリトールが普及したのは、歯に与える影響が大きい。ガムだけではないが、お菓子の食べ過ぎや歯の手入れの不足によって、糖による虫歯(特に子供)が問題となった。キシリトールはいわゆる虫歯菌によって歯を溶かす酸をほとんど発生せず、なおかつ甘味が強いので積極的に取り入れられてきた。

本来はお菓子を食べ過ぎない、歯をこまめに磨くという習慣づけの方向に進むべきところが、人間の怠惰性による結果なのか、食べることを止めずに虫歯のリスクを減らすほうを選んだということである。

ただし、他の糖に対して虫歯予防という効果は性質から立証されていても、虫歯治療(再石灰化)については疑問視されているので、過信して歯磨きがおろそかになるようでは、キシリトールを摂取する意味も失われてしまう。