粉薬、錠剤、それぞれのメリット

Vol. 353
 粉薬、錠剤、それぞれのメリット

粉剤と錠剤はどちらも一長一短で、以前は粉剤のほうが多く、子供などはオブラートに包んで粉剤を飲んでいたものである。粉々で溶けやすい粉剤のほうが効き目が早いように感じるし、実際にも早く効くことを目的としている薬は吸収を良くするために粉剤が多い。

その一方で錠剤のメリットは、粉剤と違って口に薬を残すことなく、固定の量を毎回飲みきれることである。更に優れているのは、薬が体の中で溶けだすタイミングを考慮して材質を変えられるという点にある。比較的溶けるのを遅くしたい、つまり胃で溶けはじめるように調整が可能だ。

この点は意外と大きく、薬がどこで溶けて欲しいかというのが、そのまま錠剤になっているので、早く効いて欲しいからといって錠剤を砕いて飲んでしまっては意味がないのである。