乾杯は、日本古来の風習ではなく、西洋から伝わってきたものだ。
乾杯の起源は定かではなく、神様や死者に捧げるためのお酒からそのような儀式めいた習慣が始まったという説がある。中世のヨーロッパで行われていたそうだが、根拠があるわけでもなく、ましてや日本に伝わったのは幕末の頃だとされている。
乾杯のマナーについては、地域によっても乾杯の場によっても異なるようで、それが逆に定められたルールがないことを意味している。お酒の席で概ね共通しているのは、乾杯するまでお酒はおろか、料理にも口を付けないというマナーだ。
これは早く着いた人や、喉が渇いて目の前のビールをぐいぐい飲みほしたい人にとっては、まるで地獄のような我慢の時間である。ちなみにグラスをぶつけて鳴らす行為は、必ずしも行われないばかりか、TPOによっては良くないとされるので注意したい。