なぜ?エビやカニを茹でると赤くなる理由

Vol. 386
 なぜ?エビやカニを茹でると赤くなる理由

ゆでても赤くならないエビやカニは少なく、大抵はきれいに赤くなるので熱が通ったことがわかりやすい。赤くなる現象は、持っているアスタキサンチンという色素の変化によって引き起こされる。普段はタンパク質と結合してカロテノプロテインという物質になっているので、その時の色は薄明るい青色系だが、熱を加えるとアスタキサンチンだけになり赤く発色するのだ。

ちなみに生態系において捕食という行動がある以上、エビやカニを食する魚類には、色素であるアスタキサンチンが蓄積して赤系統に発色している場合がある。代表的なのは鯛や鮭で、鯛の表面がピンク色をしていたり、鮭の身がオレンジ色をしていたりするのは、アスタキサンチンの影響である。