海水の塩分濃度は約1%

Vol. 391
 海水の塩分濃度は約1%

全国どこの海に行っても、同じように水は塩辛く、せいぜい河口近くの汽水域で若干薄まる程度でしかない。地球全体で見ても海水の濃度は1%の範囲内には収まっていると考えられている。

塩分濃度が濃くなるためには、川から水が入ってこない条件で、海水の蒸発だけが進んでいく、もしくは川が流れ込んでもそれ以上に海水が蒸発する必要がある。湖ならそのような環境下は起こりえるが、そもそも海は繋がっているのでそうはならず、極端に濃度の違いが起きない。

水は乾けば無くなってしまうと考えるだろうか。水というのは蒸発しても雲になり、やがて雨になって降り注ぐ。海にも直接降り、山から川を通じてまた海に戻っていく。人間が飲んだとしても汗や尿として排出し、洗った髪を乾かして水分を飛ばしているようでも、単に蒸発して気体になっただけで、水という物質そのものは失われていない。このように自然界で水が循環している以上、水だけが失われるという状況は、地球外に水を運ばない限り起こり得ないのだ。