この耳垢とワキガは一見関連性が薄いように思える2つは、実はアポクリン腺という分泌腺で繋がっている。
アポクリン腺というのは、体の中でも一部にしか存在せず、その特徴は太い体毛が生えやすい限定的な部位であることだ。例えば腋(わき)や下腹部、臍(へそ)周りや乳輪などである。その1つが耳の中で、耳垢腺と呼びアポクリン腺の一種である。
髪の毛と違いアポクリン腺のある部位の体毛は思春期以降に生えやすく、アポクリン腺からの分泌物は、毛や肌の表面に存在する細菌によって分解され独特の臭いを発する。アポクリン腺の数は個人差があるので、多い人ほど臭いを発しやすい理屈が成り立つのだ。
しかし思春期にならなくても、耳垢腺の活動は耳垢の湿気によって確認できる。赤ん坊の頃から耳垢が湿っている人はアポクリン腺の数が多いと考えられ、臭いの原因を多く持っているということである。