偽札を知らずに使ったら犯罪になる?

Vol. 396
 偽札を知らずに使ったら犯罪になる?

正解を先にいってしまうと、ニセ札と知らないで使っても罪にはならない。見分けが付かないニセ札を使って罪になるのなら、ニセ札が還流したとき、その全ルートに介在している人が罪人になってしまう。

ニセ札を造るのが罪なのは当然だとして、ニセ札を造る目的で機械や原料を準備しただけでも罪である。そして、使う目的でニセ札を得ることも罪であるし、ニセ札と知らずに得ても、その後にニセ札だと知って使えばこれも罪になる。

そもそも知らないで使う人は、指摘されて初めてニセ札だと知るのであって、いつニセ札を取得したかなどは特定できない。つまり、取得時もニセ札だとは知らないので持っていることでも罪にならないのだ。

ちなみに罰則については、ニセ札を造るのは3年以上の懲役、ニセ札を造る準備をすれば3ヵ月以上5年以下の懲役、使う目的でニセ札を得ることは3年以下の懲役、取得後にニセ札だと知って使うことは価格の3倍以下の罰金または科料(2千円以上)である。