Vol. 418
日本の列車は遅れない、世界一の定時運転
日本の鉄道が世界一の正確さを誇るというのは、以前から有名な話だ。実際、長距離列車を除くと、事故や悪天候でもなければほとんど遅れることはなく、数分遅れるだけでも車内アナウンスや駅側でも知らせてくれる。
この背景には、日本の過密化されたダイヤがあって、国土が小さく平地が少ない日本の地形がかなり影響している。線路が狭く駅も短いために、大量の輸送を一気に行うことができない。輸送量の増大化と人口の集積化をカバーするには、線路を効率よく使用するための分刻みのスケジュールを余儀なくされる。その結果、日本の鉄道は1分の遅れによって定時ではないと判定され、それでも定時運転率は非常に高く、新幹線なら95%が定時から1分以内に発着する。
諸外国でも軒並み90%以上の定時運転率を出しているが、そもそもの基準が日本よりも甘い。5分の遅れなど当たり前にあり、10分遅れても定時と扱う国があるくらいだ。そう考えると日本の優秀さが目立つが、過密ダイヤゆえに悲惨な事故が起こってしまうのだけは反省したいものである。