栃木県の宇都宮市はなぜあんなに餃子を食べる人が多いのか

Vol. 439
 栃木県の宇都宮市はなぜあんなに餃子を食べる人が多いのか

栃木県の県庁所在地である宇都宮が、餃子の街であることを知らない人は、全国的にも少ないだろう。餃子の専門店だけで30余り、餃子を食べられる店となると200店舗も存在する。同じく浜松も餃子の街として知られるが、全国的な知名度からすると宇都宮のほうがメジャーだと考えられている。JRの宇都宮駅前には餃子像があり、とりわけ著名な観光地ではなかった宇都宮において、観光客へのアピールになっている。

宇都宮が餃子の街として知られるようになったのは、自然の流れではなく仕掛け人がいる。宇都宮市の職員が、市民において購入の多い餃子を使って町おこしができないか起案し、行政としての取り組みがスタートした。以降、官民の協力により宇都宮の餃子は徐々に有名になっていく。

前述の通り、町おこしが始まる前でも、宇都宮は餃子の消費量が全国的に多かった。それは宇都宮を駐屯地としていた陸軍が中国の東北部(満州)に進出した際、帰国した兵が満州で得た餃子の作りかたを宇都宮で広めたという説が有力である。