Vol. 490
金とダイヤモンドはどちらに資産価値があるのか
金もダイヤモンドもどちらも庶民にとっては高嶺の花で、簡単に手に入るような代物ではない。金はまだしも、ダイヤモンドに至っては婚姻時に指輪として手に入れるくらいなものだ。それならば、ダイヤモンドは希少なため資産価値があるかというと、全く別の話になる。なぜなら、資産価値とはお金に換算できる市場がなければ価値として判断できないからである。
ダイヤモンドというのは、仮に売れたとしても買値からすると二束三文のような値段になる。それは、ダイヤモンドがいかに流通過程で価格上乗せされているかを表し、ダイヤモンドそのものに対しての価値は相当低い。
これが金になると、市場が動かなければ買値と同じ値段で売ることができる(諸経費は除く)。1g単位で金額が決まっている金は、明確な資産価値を知ることができる代わりに、市場が暴落すれば価値が下がって損になるのは当然だ。
結局、同じ値段で買うなら、買った時点であまり価値がない(庶民が買える)ダイヤモンドよりも、金のほうが資産価値が高いということになる。