Vol. 497
なぜ?バナナが茶色に変色する理由
スーパーの青果コーナーで、バナナを見ない日はないくらい、バナナは良く売れていて、実は日本で一番食べられている果物がバナナである。青みがかって熟していないものも、黄色く熟しているものも売られているが、早く収穫したから青いのではなく、バナナというのは青い状態で日本に輸入されてくる。
店頭に並ぶバナナは、青いバナナをエチレンガスというガスで黄色く成熟させている。そして家庭に持ち込まれると更に熟成が進み、独特の茶色い斑点が皮に表れるようになっていく。
バナナの皮に出てくる茶色い斑点はシュガースポットという名前で、バナナの成熟度を簡単に見分ける方法として最も便利だ。なぜ茶色くなるかというと、皮に含まれているポリフェノールが酸化した結果である。その原因は、搬送による衝撃や老化によって細胞が壊れてしまい、ポリフェノールが細胞の外に出てしまう、または老化の進み具合にはバラつきがあるからで、皮に意図的な傷を付けると、やはり同じように茶色に変色する。
ちなみに、シュガースポットの出る頃が最も食べごろとされているが、バナナの熟成は黄色くなった時点でほとんど終わっているので、茶色の斑点にこだわる必要は全くない。