Vol. 514
牛は同じ方向を向いて並ぶことが多い
酪農家などウシと共に日常を生活している人々なら、比較的日常的な光景なのかもしれないが、ウシは同じ方向を向いて並ぶことが多い。それはこれまで長い間理由がわかっておらず、そしてやはり現代においても理由はわかっていない。
現在わかっているのは、ウシやシカが、世界単位で南北の方角の向きに体を並べているという驚くべき事実である。8510頭という大多数のウシについて調べており、その信憑性は高い。
行動に方角が伴うためには、もしかしたら風向きや太陽の向きが関係するかもしれないが、全世界でとなると地域によって違うので話は別だ。体が方角を感じ取れる能力を持っていると考えるのが妥当であろう。
南北を向くと聞いて、コンパス(方位磁石)を思い出す人は多いかもしれない。小学生ともなればどこであっても南北を向く方位磁石の特性と、地球が大きな磁石であるということを学ぶ。まるで方位磁石のように、ウシやシカが南北を無意識で向いてしまうのか、もしくは意識的に南北を向く必要があるのか。それは依然として解明されない謎のままである。