めでたい時に赤飯で祝うのはなぜ?

Vol. 528
 めでたい時に赤飯で祝うのはなぜ?

めでたいときになぜ赤飯なのかを紐解くと、古代に赤米を供えていたのが起源とされ、その風習から神への供え物を頂戴することと、赤い色が災厄から守る力を持つといわれる双方があるとされている。その由来から赤飯は圧倒的に祝儀で使われるが、葬儀で赤飯が出る風習もある(福井県など)。赤飯の作り方についても地方によって全く異なり、東北の一部や北海道では甘い赤飯が当たり前に作られていると知ったら、他の地域では驚くだろう。

昔は今よりも神に対する信仰も深く、生活とも深く関わっていたため赤飯は良く炊かれていた。いつのまにか、赤飯が単なる祝儀の象徴に変わってしまったように、もち米すら使わない「ただの赤い色を付けたご飯」という位置づけに変わる日も近いのだろうか。