身近にいるイヌやネコは、羨ましいくらいに良く寝ている。特にネコは、陽だまりでぬくぬくと気持ち良さそうに寝ているので、忙しいとき、ネコになりたいと思ったことがある人は多いだろう。
動物の場合、身に迫る危険度が睡眠時間の1つの目安となる。同じような体の大きさをもつ条件なら、肉食動物よりも草食動物のほうが睡眠時間は短い。これは、常に捕食される側である草食動物にとって、無防備になる睡眠時間の長さは、それだけ寿命を縮めることになるからと考えられている。
草食動物であるウマは、2時間から3時間程度しか眠らない。ウマのように草食動物の中でも非常に高い運動性能を示す動物は、その運動エネルギーを低カロリーの植物から得るためには苦労を要する。長い時間を食事に使わなくてはならないので、必然的に睡眠時間も短くなるのである。