タイの飛行機には「お坊さんクラス」なるものがある

Vol. 536
 タイの飛行機には「お坊さんクラス」なるものがある

国民の94%(外務省発表)が仏教徒であるタイでは、僧侶は非常に高いレベルで崇拝されており、一般人とは全く扱いが異なる。代表的なところでは、飛行機には優先搭乗ができて座席も僧侶用が用意されており、食事についても戒律の関係から異なる場合もある。観光客であっても寺院や王宮では、肩を出したり足を出した服装は入場できないのは、そうした仏教への敬虔さがあるからだ。

そして厳禁とされるのが僧侶と女性の接触で、この点は非常に厳しいものになっている。女性は僧侶の体どころか袈裟にも触れてはいけないし、話しかけるとしても男性を介して直接話さず距離を置く。乗り物に至っては、女性が僧侶の隣に座ることすら許されないというのだから徹底している。

飛行機での僧侶の扱いも、女性から遠ざける目的もあるとされており、それだけ宗教的な制限があるのがタイという国である。日本では宗派によって、一般人と同じような生活の僧侶も見受けられるが、タイではそうもいかないのだ。