Vol. 558
実は加熱殺菌されていない牛乳も販売されている
とても身近に飲まれ、成分からも健康飲料としても需要が高い牛乳だが、牛から絞ったままの状態で飲むことは、衛生面で少々不安が残るだけではなく、法令からも一部を除いて牛乳は加熱殺菌が義務付けられている。法令に従い、市販されている牛乳のほとんどは加熱殺菌されて紙パック詰めで売られているのだ。
加熱殺菌は、温度と殺菌時間によって種類があり、法令上は63℃で30分間の加熱か、同等以上の効果がある方法での殺菌となっている。温度を上げることで加熱時間を短くできるので、大半は120℃〜150℃の高温で1秒〜3秒の加熱殺菌を取り入れている。加熱によって沸騰しそうだが、加圧することで沸点を上げていればその心配もない。
「一部を除いて」と説明したとおり、実は加熱殺菌せずに販売できる牛乳も存在し、特別な許可を受けた施設で搾取され「特別牛乳」として販売されている。普段目にする機会が無いのは、全国でも非常に限られた施設でしか認められておらず、流通量が少ないためである。