水道の蛇口をひねると、そのまま安全な水が出てくる国など、世界中にそうはないことを知っているだろうか。日本では当たり前すぎて、それでも都市部などでは水道水を嫌う風潮があるが、日本は数少ない良質の水道水を提供している国として世界的に有名である。
そのハイレベルな水道水であっても、蛇口から出して汲んだ水を放置していると腐る。殺菌のための塩素が抜けて、雑菌が混入することによって腐るのだが、本来は、水に腐る成分などない。
腐るのは水以外の不純物で、不純物が含まれた水は、水道水でもミネラルウォーターでも外気に触れていれば腐っていく。ただし、密封された状態で売られているミネラルウォーターは、外気から雑菌の混入がないので、開封しなければ腐るということは考えなくても良いレベルだ。
水質基準という点で考えれば、水道水と清涼飲料水であるミネラルウォーターにおいては、はるかに水道水に軍配が上がり、それは日本の水道事業の質の高さを象徴している。それでも、腐るかどうかという点だけで考えれば、ミネラルウォーターはペットボトルに詰められて売られているため腐らないのである。