耳にしたことは無いかもしれないが、ゾウの死体は見つかりにくく、死に際については謎が多いという。ネコでも言われるように、死期が近付くと人知れずどこかにいって静かに生涯を終える、そのような話がまことしやかに語られてきた。
だが、実際にはそうでもないことが明るみになってきている。ゾウが住む大自然においては、そもそも人が立ち入ることが少なく、いくら体が大きく群れるゾウにおいても、大自然の中では小さな存在でしかない。また、象牙の密漁者が発覚しないようにゾウの墓場をでっち上げたという説もある。
いずれにしてもゾウの死体が見つかりにくいのは確かだが、もともとゾウが死んだとしても、自然界では多くの動物や虫たちによって栄養分となるし、水場で死期を迎えると体の重さから水没や、浮かんだとしても流されてしまうかもしれない。また、骨は丈夫ではないので風化し、象牙もプラスチックではないので同じように風化してしまうというのが真実といったところである。