バニラ味のバニラってラン科の植物なのだ

Vol. 573
 バニラ味のバニラってラン科の植物なのだ

アイスクリームでは欠かせないというか、基本の味として認知されているのがバニラ味である。ではバニラ味をどのように表現するか誰かに聞くと、恐らく誰も答えようがないだろう。そう、バニラ味というのはバニラの香りのことで、味ではないということだ。

バニラというのは、アイスクリームだけではなく、ケーキやプリン、カスタードクリームなど、実に多くの洋菓子に入っている。洋菓子店で売っているシュークリームで、カスタードクリームの中に黒い粒が入っているのを見たことはないだろうか。これがバニラの種(バニラビーンズ)で、バニラの香りはバニラビーンズが放っている。

バニラはランの親戚で、熱帯地域で栽培されているものが輸入されている。バニラの実はさやいんげんのように細長く垂れ下がり、青い時点では、全くバニラの香りはしない。収穫してから発酵と乾燥を繰り返すと、チョコレート色になり香りがしてくるのだ。