家康の死因は鯛の天ぷらにあたったからだという説があったが、実際のところは少し違っていたらしい。75歳で亡くなった家康は、晩年には腹にしこりがあり、1月末に食べた鯛の天ぷらが、4月の中旬まで長引いて死に繋がったというのも少々疑問が残る。
逝去直前の家康は、いかにも末期の胃ガン患者のような様子を見せていたという事から、死因は胃ガンではなかったのかという説が、現在は有力になってきている。最高権力者として贅の限りを尽くしたと思われる家康だが、当時の75歳なら現代では十分な長寿であろう。
また、家康の影武者説も依然として消えない。食当たりや胃ガンで亡くなったのが影武者だとすれば、真の家康はどのように命を落としたのか。戦国時代を生き、江戸幕府を開いて栄華を保ち続けた大権現様が実は別人だとしても、当時の人達には神のような存在であったことに変わりはない。