Vol. 608
光と音の速さ、いったい秒速何メートルなの?
音速と光速は、どちらもとても速いことの比喩でも良く使われ、音速を1としたマッハという単位は、それだけで速いことを想像させる。
音速は秒速で340mで、これはちっともイメージが湧かないだろう。1秒間に340mものスピードで移動する移動体はそれほどない。航空機は大体マッハ0.8くらいで、その速度は一定のように思えても、上空で受ける風により前後する。運動会では徒競争で「よーいドン!」とピストルを鳴らすことがあるが、音速はドン!と聞こえて走りだす頃に、もう100m地点に到達して1度戻り、さらに100m地点に着いているくらいの速さである。
光速になるとその速さは桁違いで、秒速なら3億メートル(30万キロ)にも達する。1周4万キロの地球を1秒間に7周半するのだが、こちらのほうがピンとこない。先ほどの徒競争で考えると、ドン!と聞こえる以前にとっくに100mなど何十万回も往復しているくらい速く、走り出す頃までに100万回は余裕で往復しているスピードである。