現在、東京の臨海副都心のことをお台場と呼び、お台場は、開発や企業誘致が進み、既に新たな観光スポットとしてメジャーな場所になっている。実際に地名として台場と付くのは東京都港区台場であるが、埋立地の広い地域が一般にお台場として認知されている。
台場とは、砲台が設置してある場所のことを表し、その台場を丁寧に称したのがお台場(御台場)だ。台場が造られた理由は古く、江戸時代に開国を要求してきたペリー艦隊を退ける、つまり迎撃のための砲台を設置するためであった。江戸幕府はそれほど外国に対して脅威を感じていたのである。
第一から第七まである台場のうち、第一から第三が先に造られ、残る第四から第七の中でも、第四と第七は未完成のままで、第五と第六が完成している。現在、砲台跡地としての台場はほとんどが埋め立てや撤去によって消失し、第三台場と第六台場が国の史跡に指定された。第三台場は公園であるため解放されているが、第六台場は海上にあるまま立入禁止になっている。