日本で天気予報が始まったのはいつ?

Vol. 610
 日本で天気予報が始まったのはいつ?

生活と天候は切っても切り離せないことから、人間は古来から天気を予報していたに違いなく、精度はともかく天気を予報できることが、時には大きな利益にすらなる場合もある。特に貿易が盛んになったヨーロッパにおいては、天候は航海の成否に直結するだけに、その役割は非常に大きい。

こうした民間レベルでの天気予報は、いつから始まったなど当然知る由もなく、その起源は定かではないが、公的な機関として気象を観測したのは、1854年にイギリスで気象庁が発足したことが最初であると考えられている。当時既に、世界最古の新聞であるロンドン・タイムズ紙には、天気予報が掲載されていた。

日本における気象観測は、1872年に北海道の函館に最初の気候測量所が設置されスタートした。その後、東京にもイギリス製の計測機器が持ち込まれ、1875年6月1日にから本格的に観測が始まり、6月1日が気象記念日であるのはここからきている。そして、1883年(明治16年)3月1日から気象電報と、天気図の印刷配布が始まった。これが日本における天気予報の開始である。