仏像の額の突起物はホクロではない

Vol. 615
 仏像の額の突起物はホクロではない

寺などで仏像(如来像や菩薩像)を見たことがある人なら知っていると思うが、仏像の額には、ほくろのような突起がある。日本人でも時々この位置にほくろを持つ人がいて、仏像と結び付け揶揄されることもあり、有名な演歌歌手のトレードマークともされていた。

この突起だが、想像の通りほくろではない。しかし長い毛であると言ったらほくろより驚くのではないだろうか。名を白毫(びゃくごう)といい、右巻きの4.5mにもなる白くて長い毛である。三十二相八十種好といって仏の持つ特徴のうちの1つ白毫相で、仏は白毫から光明を放ち照らして衆生(命あるすべて)に恵みをもたらしていると言われている。