ダチョウが飛べない理由

Vol. 617
 ダチョウが飛べない理由

飛ぶ鳥が共通で持っている竜骨突起という体の構造がある。この竜骨突起は、鳥が飛ぶための強靭な胸の筋肉にとって必須であるのだが、ダチョウは竜骨突起を持っていない。もう1つ決定的な違いがあって、ダチョウの羽根は左右が対象になっている。飛ぶ鳥では羽根が左右非対称で、飛ぶときの揚力を生み出す構造になっている。

これらの特徴を持っていないことから、ダチョウは飛べなくなったのではなく、飛ばない鳥として飛ぶ鳥と分かれて進化したのではないかと考えられている。自動車並みのスピードで走るダチョウは、陸上の多くの肉食動物から走って逃げることができる。また、体が大きいのでその気になれば撃退することも可能だろう。陸上に十分な餌があり、空を飛ばなくても外敵から身を守れる環境にあれば、飛ぶ必要はないのである。

ちなみにダチョウは食用にもなっていて、ダチョウの肉を食べさせるレストランは意外に多い。オーストリッチという名称も使われていること、鳥の肉でありながら赤みが強いために、牛肉のように見えることなどからダチョウと気付かないこともあるが、日本にも牧場が多数あるくらいで比較的手に入りやすい食材だ。