水と塩は生きていくために必須だと考えているだろうか。水が必須なのは当然としても、塩については必須とはいえず、大切なのは塩(食塩)の成分である。現在のように流通が発達してない、古い時代には食塩が手に入らない地域も当然あり、塩をめぐって争いが起こるほどだったが人が住めなかった訳でもない。
ただし、塩素とナトリウムの化合物である食塩は、摂取することで塩素とナトリウムに分かれて体液中に存在し、体液の濃度は厳密に保たれるようにできている。ナトリウムが多いと水分を採るように体がサインを出し、塩分の多い食物を食べすぎると喉が渇くのはそのせいで、調整には腎臓の機能が大きく関わる。
体液には他にもカルシウムやカリウムなど、多くのミネラル分が存在するが、それらをバランスよく摂取して体液のコントロールができていれば、塩は必須とはいえない。それでも、効率よく塩素とナトリウムを摂取するのに最も適しているのは、やはり食塩であることに変わりはないのである。