人間としてどうしても避けられないのが、死という現実である。
しかし生物という大きな枠組みの中では、不死と考えても良いほどの特徴を持っているものも存在する。それが1つの細胞から構成されている、単細胞生物と呼ばれる生物である。
単細胞生物の不死を誤解のないように説明すると、死なないという意味ではなく寿命という概念がないという意味である。従って死滅させれば当然死ぬのであり、自然死がないと考えた方が良い。
多細胞生物である人間は、細胞分裂を繰り返すことにより老化してやがて寿命を迎えるのに対し、単細胞生物は無限に分裂できることから老化がないという仕組みだ。思慮が浅く単純な言動をする人のことを、単細胞と(時には好意的に)言うケースがあるが、単細胞が死なないと知ったら、その言葉も変わるのかもしれない。