宝くじの当選金に税金がかからない理由

Vol. 634
 宝くじの当選金に税金がかからない理由

宝くじには税金がない。それを聞いたら、税制改革の度に負担増になる税金にイライラして宝くじを買いたくなるかもしれない。ところが宝くじの当選金が無税なのは、それだけのカラクリがあるためだ。

宝くじは当せん金付証票という名称で、いわゆる公営ギャンブルとは性質が異なり、当せん金付証票法という宝くじだけの法律で定められている。そして決定的に公営ギャンブルと違うのは、一般に呼ばれるところの控除率である。

宝くじの控除率は50%と非常に高い。これは当せん金付証票法第5条によって、当選金額が発売金額の5割を超えてはならないと定められているためだ。公営ギャンブルの控除率がだいたい20%から30%程度であることに比べると、いかに宝くじの控除率が高いか良くわかる。

要するに、買った時点で税額分以上は控除されているため、宝くじは無税になっている。だが、それを気にするようでは、はじめから宝くじに手を出すタイプではないだろう。数百円の1枚で見られる夢の大きさは、公営ギャンブルなど比較にならないのが宝くじである。