力士はハゲると大銀杏が結えなくなるので引退になる?

Vol. 635
 力士はハゲると大銀杏が結えなくなるので引退になる?

相撲中継を見ていると、関取は大銀杏(おおいちょう)と呼ばれる髪型をしていて、きっちり決まった大銀杏は関取のトレードマークのようなものだ。それもそのはず、序列が厳しいことで知られる相撲界では、十両より下の幕下では関取ですらないため大銀杏など許されず(関取との取組みなら許される)、あくまでも力によって階級が上がって初めて大銀杏を結うことができるのである。

さて、そう聞いて少し疑問に思う人も多いだろう。髪の薄い人はどうするのかと。関取が大銀杏を結えないとして、それが引退に繋がるわけではないし相撲界にはそんなルールもない。ただ、大銀杏=関取という図式があり、なおかつ大銀杏は正式な場で結う髪型である以上は、大銀杏が結えないと体裁が悪いと本人が思うことはあるだろう。髪が薄くなり始める年齢は、体力のピークを過ぎてからが圧倒的に多いため、髪が薄くなる=引退というように時々言われてしまうが決してそうではないのだ。

ただし、大銀杏が正装であるがゆえに、関取本人がどう考えるかは別で、薄毛が自主的な引退に繋がる可能性はゼロではない。