クジラが陸上ではなく、海でしか生きていけない理由

Vol. 648
 クジラが陸上ではなく、海でしか生きていけない理由

クジラが哺乳類であることは知っているだろう。哺乳類のほとんどは陸上で生活し、最大の哺乳類であるクジラがなぜ海中なのか不思議ではある。クジラの祖先は陸上で生活していたと考えられており、海中で生活できるように進化したとされるが、その歴史は完全には解明されていない。

ところで、クジラが海から出て陸上で生活するとしたらどうだろう。そもそも足がないのでは捕食ができないため、足を持つクジラが存在したとする。しかし致命的なのが、クジラの体の大きさと、海水という高い浮力を持つ性質である。

クジラは体が大きすぎて重いため、浮力で重力が軽減される水中でなければ生活できない。クジラが陸上で生活するには、体重を支えるだけの強靭な骨格と、重みに耐えるだけの内臓が必要になり、とても今のクジラには到底得られないだろう。