ぬか床は1日1回かきまぜなければいけない

Vol. 694
 ぬか床は1日1回かきまぜなければいけない

ぬか床というのは、非常に多くの菌や酵母によって熟成されることで良い味や風味の漬けものを漬けることが可能になる。そのため、必然的に発酵のための期間が必要であり、手入れを怠ると簡単に使い物にならなくなってしまう。

ぬか床に入っている酪酸菌は、空気を嫌う嫌気性という性質を持つ。その一方で、白カビを発生させる産膜酵母は空気を好む好気性を持つので、乳酸菌を含めこれらの菌のバランスを保つため、適度にかき混ぜなくてはならない。

かき混ぜることで、酪酸菌に空気を触れさせて減少させ、産膜酵母の活動は底に閉じ込めることで抑制し、絶妙なバランスを保つ手入れをしてこそ、味わいのある漬けものになっていくのである。