おならで死んだといっても、出たおならが原因で本人が亡くなったとか、おならを嗅いだ人が亡くなったとかそういう話ではなく、手術中の事故の話である。おならが溜まると下腹が張ってくる感覚に覚えはないだろうか。想像の通り、おならは腸に溜まるので、おならを我慢しているとだんだん下腹が膨らんでくるのだ。
手術の際に、開腹して腸を切開するなどの施術を行うとしたら、ガスが充満していることも十分考えられる。実際に起きた事故は1978年のデンマークの事例で、腸内のガスが電気メスに引火するという想像を絶する事故である。
引火といっても、おならは可燃性ガスとしての性能が高く、どちらかというと爆発になる。ゴムのようにしなやかな腸であっても、ガス爆発したとなれば組織が壊滅的なダメージを受けるのは想像に難しくなく、その事故でも患者は死亡してしまった。