豊臣秀吉の右手には指が6本あった

Vol. 711
 豊臣秀吉の右手には指が6本あった

天下人豊臣秀吉に、指が6本あったなど歴史の授業では教えてくれない。ルイス・フロイスというポルトガルの宣教師が「日本史」で記したところによると、秀吉の片手には6本の指があったとされている。そして配下にあった前田利家は、「国祖遺言」で太閤(秀吉)の右手の親指が6本あったことを残しているのだから、信憑性は非常に高いのだ。

多指症と呼ばれる、指が6本以上ある疾患は、何も世界的に見て珍しいことではない。地域によっては祝福されることがあるくらいで、数千人に1人は多指症であると考えられており、多指症であっても完全な指として機能していなければ手術する場合や、そのまま残しておく場合もある。

ただし、足の指に比べて手の指の場合には、社会的な適合性(本人の能力ではなく周りの人間から受ける差別的な扱い)を考慮して、幼いころに切断する親が多いようだ。当時も多指症に対して切り落とすという選択肢があったようだが、秀吉の場合には、農民出身であることが関係しているのか、そのまま成長したと考えられる。