日本でも多く観察できる渡り鳥。夏でも冬でも様々な種類の渡り鳥が飛んできて、季節の鳥として親しまれている。種類によって北から来るのか南から来るのか、または単に日本が通過地点である鳥もいて、旅をする(渡る)距離が非常に長い渡り鳥も存在する。当たり前の話だが、距離が近いところに渡っても、気候的にそれほど違いはないので渡る意味はなく、ある程度は気候差のある地域まで、季節に合わせて飛んでいくのが特徴だ。
良く考えてみると、渡り鳥が渡るとき、当然標識など存在しないし、何千キロや何万キロという目的地へ旅をする際に、最初に飛び立つ方向を決めることすら困難だとわかる。人間なら間違いなく方位磁石でもないとできないだろう。
これだけ科学が発展しても、渡り鳥が進路を決めるメカニズムは詳しいことが全く解明されていない。太陽や星の位置、地磁気を利用しているなどの推測がされている。そうでもなければ、右も左もない空中で、どこに飛んでいったら良いのかわかるはずがないからだ。