小袋に入った調味料などは、以前まで切り込みが入っていてそこから開けるのが普通だったが、なぜかスムーズに切れないと、力を入れて強引に切るしかなく、包装の素材が伸びるだけで全く切れなかったり、勢い余って内容物が飛び出したりしていた。この不便さを解消したのが、どこからでも切れる袋の登場である。
この仕組みそのものは非常に単純で、どこからでも切れる部分には細かい穴が開いている。つまり伝票などの切り取り線を更に細かくしているようなものである。この技術の登場によって、どこからでも開けられるため、切り込みは不要になり、開ける側にとってもわざわざ切り込みを探す手間も省けた。
しかし、不思議なのはお菓子や1人前の粉飲料などが包装されている、表面がツルツルとして中がアルミコーティングになったタイプだ。全く切れそうにないが、少し力を入れただけで簡単に綺麗に切れてしまう。
ツルツルした袋であっても実は原理が同じで、肉眼では全く見えない小さな穴が無数に開いている。更にこうした袋には背張りという袋を溶着しているヒラヒラした部分があるため、切る方向は必ず背張りの方向に逆らわないようになっている。