Vol. 739
宇宙に存在している星の数はいくつ?
宇宙には少なくとも数千億個の銀河が存在すると考えられ、そして銀河に存在する星の数は、これまた数千億個であると考えられている。つまり数千億個が数千億個あるという、途方もない数だ。「天文学的な数字」とは一般に想像を絶する数量の例えとして取り上げられ、宇宙にある星の数は、まさしく天文学的なのである。
ただし、どのような大きな数であっても、それは観測可能な宇宙の範囲においてという条件には注意しなければならない。宇宙に果てがあるのか、有限なのかということが明らかではない現在では、仮に観測できる範囲を宇宙の大きさとした場合の限定的な解釈である。
宇宙の中で一様に星が広がっている前提であれば、限定した範囲の星の数を推測するのは意味もあるのだろう。だが、果てしなく宇宙を突き進んだ先に、星が無い空間は存在しないのか。更に進むと逆にとてつもない高密度で星が存在している可能性はないのか。興味は尽きないが、現代科学で確認する術を持たないからには、わかっている結果に納得するしかないのだ。