Vol. 742
反捕鯨団体、シー・シェパードは調査捕鯨も許さない
シー・シェパードという、反捕鯨団体が存在する。各国の捕鯨船を妨害し、要するにクジラを捕獲させない=保護することを目的としているが、その行動は過激で、話し合いによる解決は全く望めそうもない。場合によっては銃弾が撃ち込まれたり、船が撃沈されたりするので、捕鯨に携わっている者にとっては危険極まりない存在である。
クジラに対する捕獲行為の是非については、現在でも大いに議論されており、その内容は実に複雑極まりない。賛成派にも反対派にも様々な意見があることから、当分の間は世界の共通認識は生まれそうもない状況だ。シー・シェパードは、一刀両断に捕鯨に反対しているため、調査捕鯨であってもターゲットにされている。
そもそも捕鯨が文化であった国と、そうではない国があるように、土壌として異なる見解を持つ国同士が話し合っても、なかなか話し合いは難しい。今はクジラやイルカなどの海洋哺乳類が議論になっているだけで、いつどのような動物が保護の対象になり、そしてシー・シェパードのような団体が活動を起こし始めるかわからない世の中なのだ。同じ哺乳類の牛や豚などが保護対象になれば、世界中のほとんどの地域で食生活は大きく変わってしまう。