新車を手に入れた人は、新車独特のニオイがあるのを知っているだろう。新築の家でもそうだが、新しいものには生活臭がなく、新しいものを手に入れたという実感が湧く瞬間でもある。
工業製品である車には、実に多くの部品が使われており、それは機構部だけではなく内装であっても同じだ。これらの部品は、少なからず揮発成分が完全に抜けきっておらず、複数の部品から放たれるために、混ざり合って独特のニオイを生じる。
人によっては、新車のニオイが苦手で、気分が悪くなる人もいて、これはシックハウスならぬシックカー症候群である。車から降りてしばらくすると楽になるので、明らかに車のせいなのだが、車そのものから発生する臭いなので、除去はなかなか難しい。
強い芳香剤を使うと、それが逆に不快なニオイに繋がってしまうため消臭だけしたくても、揮発成分が完全に無くならなければ原理的には改善しない。現在ではシックカー対策専用の消臭剤も売られているので活用してみるのも1つの手である。