ガソリン・灯油・軽油・重油の違い

Vol. 774
 ガソリン・灯油・軽油・重油の違い

石油と呼ばれる燃料には多くの種類があって、日常的に目にするのは、ガソリン、灯油、軽油、重油である。しかしこれらの燃料は、用途の違いは知っていても、いざ何が違うと聞かれても答えられない人が多いだろう。これらが全て含まれた状態で存在するのが、主に西アジアで算出される原油だ。

ガソリン、灯油、軽油、重油は、それぞれ沸点が異なり、その違いを利用して生成される。最も低い温度で蒸発を始めるのがガソリンで、原油を温めて蒸発が始まると、その気体を集め常温に戻すとガソリンになる。更に温度を上げると灯油が蒸発するのでそれを集める。この工程を軽油、重油と繰り返していくことで、原油からそれぞれの燃料を取り出せる仕組みである。

おおまかに説明するとこういうことなのだが、水もそうであるように、どの燃料もきっちりと決まった温度で一気に蒸発しはじめるということではない。沸点よりも低い温度でも蒸発は始まるため、ある温度の蒸気は混合気体になっている。こうした特性から、例えばガソリンは沸点が30℃から220℃という範囲になっているのだ。