なぜ6月の長雨を「梅雨」っていうの?

Vol. 776
 なぜ6月の長雨を「梅雨」っていうの?

梅雨は梅の雨と書くが、これは梅雨の時期が梅の実が成熟して収穫できる時期に一致しているからだとされている。ただし、梅の字と梅の成長時期との一致は、単に後付けだという説もあり、本来は黴という字(バイと呼んでカビのことを表す)が使われていたが、同じバイという読みの梅を当てたという説もあって定かではない。少なくとも江戸時代には梅雨という言葉は存在した。

梅雨は日本だけではなく東アジアに特有の気候で、中国や韓国、台湾などでも見られる。梅雨(ばいう)という言葉は中国から入ってきており、現在でも中国では梅雨で通用する。梅雨の不快さは東アジア共通だと思えば、少しは気持ちも和らぐだろうか。