Vol. 779
街で配っているポケットティッシュの原価は?
街頭のティッシュ配りで、ティッシュをもらう人は多いはずだ。しかし残念なことにその広告までを見ている人は少ないので、広告効果のほどは疑問視されている。それでも、大抵の人が受け取ってくれるというメリットは大きく、単なるチラシでは誰も受け取ってくれないし、受け取ってもすぐに捨てられてしまう。ティッシュなら使いきるまでは持っていてくれる点が、決定的なアドバンテージだ。
配布用のポケットティッシュの原価は意外なほど安く、3円程度から10円程度と幅広くなっている。数が数だけに原価の差が気になるところで、これは発注量とティッシュの量、包装デザインなどによっても異なる。
数が多くなるほど製造原価が安いのは当然で、例えば1,000個と10万個では倍の開きがあっておかしくない。仮に間を取って5円だとしても、10,000個製造で5万円である。これを混雑時に10人で配れば1日は掛からない。人件費が5万円なら原価と併せて10万円になる。
ここでティッシュ広告のリターン率が問題になるが、仮に0.1%だとしても10人だ。10人のリターンで利益を出すのは単価の低い商売では難しく、従って消費者金融が広告主なのもうなずける。