Vol. 794
インフレとデフレの違いを簡単解説
ニュースや討論番組では良く聞くインフレとデフレ。インフレーションとデフレーションの略だが、お互いに相反する用語になっており、どちらも異常な状態になると経済にとって良くないとされる。
インフレというのは、お金の価値が下がる状況のことで、それは即ち物価の上昇に連動する。今まで1,000円で買えたものが2,000円になるのは、相対的に1,000円というお金の価値が半減するのと同じだ。特定の物品の値上がりという意味ではなく、市場全体の傾向を表す。
インフレは、市場におけるお金の供給量が多すぎても発生する。例えば日本全国にお金が溢れかえり、10万円の給料が20万円になるとすれば喜ばしい限りだが、物価が2倍になれば生活は変わらない。そのとき、20万円というお金は10万円の価値しかなくなっていることを示している。
デフレはインフレの逆に物価が下がり、お金の価値が相対的に上がることを表す。お金の価値が上がるのならたくさん買えて喜ばしいと思うだろうか。だが、デフレになると消費が減り、お金を稼ぐための労力が増す。その結果、収入が減って更に消費が落ち込むことになっていくのだ。