招き猫の右手(足)と左手(足)、それぞれの意味

Vol. 800
 招き猫の右手(足)と左手(足)、それぞれの意味

一般で招き猫を置いている家庭は少ないとしても、商売を行っている店舗などで招き猫は良く見かけることから、運を招く置きものであるのは周知の事実である。金額や福と書かれた大判を抱えている形も多くあり、商売柄、金運を招くように置かれている。

また、招き猫にはもう1つ意味があり、それは客を招くという信仰だ。金運と客のどちらを主眼としているかは、前脚(人間にあたる手)のどちらを上げているかで区別される。右なら金運、左なら客を招く意味がある。

招き猫のいわれにはたくさんあり、どの説であっても肯定も否定もされていない。代表的なのは、東京の今戸神社で、夢に出てきた猫を焼き物にして売ったところ評判になったという説、同じく東京の豪徳寺で、寺の飼い猫が手招きをしているような仕草から、井伊直孝が寺に立ち寄ったところ、雨(落雷)を逃れたという理由により、井伊家が豪徳寺に多額の寄付をしたことを由来とする説だ。他にも京都の伏見稲荷説、東京(新宿)の自性院説など、多数あって定かではない。